西武グループでは、2024 年5月に公表した「西武グループ長期戦略 2035」において、長期目線での経済性・成長性と社会性の両立を目指すため、社会課題や西武グループの事業環境を踏まえて、特に取り組むべき6つのマテリアリティ(重要テーマ)を設定しています。「西武の森」プロジェクトは、マテリアリティの一つである「脱炭素・資源有効活用」を中心に生物多様性の保全や自然資本の維持に関する取り組みに基づき推進していくものです。また、そのほかにも西武鉄道沿線にて未来へつながる自然・環境保全に取り組んでいます。
当社が全国に所有する約1億㎡(10,000ha)※におよぶ社有地のうち約半数を森林(社有林)が占めています。
その社有林において約30%となる約3,000万㎡(3,000ha)を環境保全推進地区として全国各地から18地区を選定し「西武の森」と冠して、2030年までに各地区において環境保全活動の展開ならびに「環境保全地区」として保全してまいります。環境保全地区については自然共生サイト等の環境認証登録に向けて活動を積極的に進めてまいります。
※2024年9月時点。18か所については適宜検証しながら推進するため将来的に増減する可能性があります
環境保全活動の成果は、公式サイトを通じて内外へ発信してまいります。
飯能駅より徒歩約20分の市街地に隣接する面積約130haのこの森は、定期的に間伐を実施するなど、地域の方々とともに森づくりに取り組んでいます。
2015年度・2016年度には、野球のバットの材料となる「アオダモの木」を植樹しました。また、環境教育やエコツアーの場としても活用されており、約77haは公益財団法人都市緑化機構が実施する「社会・環境貢献緑地評価システム(SEGES・シージェス)」の5段階評価における最高位である「Superlative
Stage(スパラティブ ステージ)」に認定され、2017年9月には、同機構による「みどりの社会貢献賞」を受賞しました。
埼玉県県民の森に隣接する当社所有林です。A地区は針葉樹(檜、杉)の森、間伐整備により美しい景観を呈しております。B地区は落葉広葉樹の森で秋は紅葉が美しい森になっております。
芦ヶ久保・西武の森と秩父市の所有林の中に、県民の森「ウエルカムストリート」延長約1.0kmがあります。
これは、埼玉県の「彩の国みどりの基金」により造られた遊歩道で、障がいの有無や年齢に関わらず森林を楽しめるように、県の森林ふれあい施設では初めてユニバーサルデザインに配慮した新しい遊歩道です。
当社は埼玉県が当社所有林にこの遊歩道を設置することを承認し、設置後の維持管理にも協力しています。
神奈川県・葉山町・二子山山系自然保護協議会・当社の4者が協働して森づくりを行っております。
今後は隣接する東側の地域を含めて、三浦半島のまとまりある緑の質の向上と生物多様性の確保を図り、地域の憩いと健康増進のためのハイキング道の整備を進めていく予定です。
これらの一連の整備は二子山山系自然保護協議会が主体となって進めております。
横瀬町の自然公園等施設整備事業用地として無償貸与、芦ヶ久保・果樹園村と一体的に整備が進んでおります。
標高633m、スカイツリーより1mほど低い山で、山の花道から気軽に登ることができます。
山頂から「武甲山」や「二子山」が望めるビュースポットです。
芦ヶ久保駅 標高306m/山の花道 標高550m/ 日向山 標高633m
西武園ゴルフ場14番ホールの北側の地域には、生物多様性に富む自然環境が残り、雑木林・ため池・湿地のほか、ため池から流れる小川や水田など里山の景観が維持されております。
埼玉県の「彩の国みどりの基金」を活用した「まちのエコ・オアシス保全推進事業」で公有地化した区域や、所沢市が地権者から寄附を受けた区域等の環境を保全するため、菩提樹池と周辺緑地の保全活動に取り組んできた住民・自然保護団体・行政・当社(7者)は協定を締結しました。
協定締結後、協働で豊かな自然環境と里山景観の保全と活用を図るための活動を行っております。
狭山丘陵を保全し、緑や生き物とのふれあいの場を残そうという県民からの声の高まりを受け、埼玉県では、当社の所有地を中心に「雑木林博物館構想」を策定し、県の施設として開設されました。行政・自然保護団体・地域住民・企業が狭山丘陵の生物多様性に富んだ貴重な自然を、次の世代に残すために協議会を設け、協働で環境保全を進めています。